この里に住む人々の暮らしを、おりおりにご紹介します。

 冬支度 11月12日 
 大根

高山の雪が強風にのって里まで舞って来た日、若い夫婦が大根を洗っていた。バケツの中の水が温かく思えるほど、気温が下がっている。いよいよ何処の家庭でも冬越しの準備が始まった。
この郷の女性達は漬物が得意だ。厳しい冬を越す生活の知恵を、母親から授けられている。
 縁石

車で走っていると道路の縁石大根が干してあった。見慣れた光景だ。この場所は特に日辺りが良さそうだ。これだけ漬ければこの冬は万全だろう。
夕方になるとシートが掛けられる。毎年この場所で干すが盗られたと言う話しは聞かない。漬けて価値のでる大根か。
尚、通行に支障はありません。念の為。
冬支度 11月12日 
 トウキミ

トウモロコシの事を「トウキミ」と呼んでいる。トウキミが雲間から射す初冬の光に晒されている。以前は何処の庭先でも見られた光景だが、今では珍しい。種にするのかと家主に聞いたら、冬場の野鳥の餌にと思っているが、昨年は猿に喰われたしまったと言う。野鳥の餌まで掠めるか。この猿め。
 渋柿

この郷では殆んど柿の木を目にしない。標高が高く、柿は上手く育たない。小学校の頃、雑誌で甘柿の苗を注文した。勇んで裏の畑に植えたが、父親に、この郷では甘柿も渋くなると笑われてしまった。そのまま放っておいたらいつの間にか枯れていた。
この柿も多分他町村産に違いない。

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