この里に住む人々の暮らしを、おりおりにご紹介します。

 二百十日 9月1日 
 秋祭り

立春から数えて二百十日目。農耕民族の秋のお祭りである。八十八夜には神に五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈り、二百十日には豊かな実りを神に感謝する。
思い起こすと、昔は二百十日、二百二十日と言うと大きな台風がやって来た。近頃は台風の来襲も早まっているようだが、祭りには厄を避ける意味もあるのだろう。
 
集落の高台にある神社から太鼓の音が鳴り響く。幟(のぼり)が夜風にはためき、神社に繋がる石段には、灯がともる。村人が三々五々集まってくる。社殿に上り、車座になって酒を酌み交わす。酒の肴は、収穫したばかりのキュウリやナスやトウモロコシである。昨今では、ここに上がる人も少なくなったが、古くからの仕来たりは、脈々と受け継がれて行く。
 ボランティア 9月3日
 湯ノ丸山

二千メートル余の岩場に描かれた黄色い花。イワインチン。4日付け地方紙の一面で紹介されたが、これだけ群生しているのは珍しいと言う。自然を愛する仲間達が、この花を保護するための活動を続けている。この日は防護柵を設置していた。柵の中から鑑賞して欲しいと言う。
 イワインチン

岩場に咲き乱れる透き通るような黄色。私は黄色は余り好きでないのだが、この花の色は原色を越えている。
二千メートル級の高山で生き延びていくには、純化する以外に無いのだろう。しかし、もっと雑多で逞しい植物がある。それに滅ぼされないためには、人の手が必要。

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